2026年のエリア普及現地情報

2026年8月

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令和7年度共進会の様子
令和7年度共進会の様子

阿蘇地域畜産共進会実行委員会の設立

阿蘇地域は、県内最大の肉用繁殖牛の飼養地帯であり、肉用牛の改良も盛んな地域です。
阿蘇市と産山村を管轄とする熊本県畜産農業協同組合阿蘇支所(県畜協阿蘇支所)は、日ごろの牛・馬づくりや改良の成果を発表する場としての畜産共進会を戦後間もない頃から開催しており、昨年度は第78回目を数えました。
今年度からは、阿蘇地域の活性化と観光・草原の維持につながるよう官民一体となった共進会を開催するため、県畜協阿蘇支所、JA阿蘇、阿蘇市、産山村そして県が構成員となった実行員会が設立されました。実行委員会では、これまでの地域畜産の技術向上と意欲の高揚だけでなく、市民・村民への地域畜産業のPRを含めた形での開催を検討しております。
当課では、生産者に対して肉用牛の改良への支援や飼養管理指導を通じて、地域の牛づくりの底上げを行うとともに、地域住民に対して、牛馬生産や世界農業遺産に関する畜産業の役割を周知していきます。

2026年8月

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立茎完了、生育中のアスパラガス(阿蘇市)
栽培管理講習会(南阿蘇村)

アスパラガスの夏穫り本格化 ~現地検討会の開催~ 

令和8年産のJA阿蘇・アスパラ部会は、農家数92名、栽培面積約31haの規模で生産・出荷に取組んでいます。産地として再スタートしてから30年が経過しますが、部会の規模を縮小することもなく本県の主要産地としての位置付けを確保しています。毎年、後継者・移住者を含めた新規就農者が参入しており、部会の平均年齢も40歳代と他に類を見ない活気ある部会です。
アスパラ部会は例年6月に現地検討会を実施しており、農業普及・振興課には栽培管理講習が依頼されます。本年度は去る6月26日(金)に産山村(午前)と南阿蘇村(午後)で開催されました。当日は防災情報も発出されるあいにくの雨天日でしたが、午前・午後併せて40名超の生産者が参加しました。
既に終了した本年産の春穫りがやや低収傾向で終了した分、夏穫りへの期待が高まる中、農業普及・振興課からは準高冷地である阿蘇地域のハウス半促成栽培の特徴と高収量性に伴う灌水管理の要点、並びに初秋からの発生が懸念される難防除病害の“褐斑病”対策の講習と併せ、ほ場の株の状態を見ながら具体的な管理の解説を行い、安定生産・出荷に対するアスパラ部会の技術向上を支援しました。
その他、産山村で実施している新たな改植法の経過に関して請負業者から報告、農薬メーカーからはチョウ目害虫対策として交信かく乱用性フェロモン剤のアスパラガスへの導入事例紹介等も行われ、総じて生産者の意欲の高まりが感じられました。

2026年8月

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大会の様子
会場に飾られた阿蘇の農産物

令和8年度JA阿蘇出荷大会が開催されました。

令和8年6月23日に、主催JA阿蘇、協賛(一社)熊本県野菜振興協会阿蘇支部によるJA阿蘇出荷大会が阿蘇市内のホテルで盛大に開催されました。出席者はJA阿蘇園芸連絡協議会の各部会長をはじめJA熊本経済連や取引市場10社、管内市町村長等の行政関係者など総勢82名が出席し、令和8年産の生産に向け結束を強めました。
大会では令和7年度販売実績や令和8年度品目別出荷計画が報告されました。また、令和7年度に設立された、「阿蘇ブランド」の確立と浸透を図ることを目的とした、「JA阿蘇ブランド推進協議会」のプロモーションビデオが流され、参加者は見入っていました。加えて、各市場より令和7年産の消費地情勢や令和8年産の見通しについて報告がありました。
最後には、安全・安心な農産物の生産拡大と農家所得の安定化や、販売力強化による安定供給体制の構築を図り、販売目標金額68億円を目指し、頑張ろう三唱が行われ、産地一丸となった生産体制への気運が高まりました。

2026年8月

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議事進行の様子
令和7年度農業コンクール受賞者紹介の様子

令和8年度阿蘇農業同士会通常総会開催

阿蘇農業同士会は、令和8年6月22日に県北広域本部阿蘇地域振興局にて、通常総会を開催しました。阿蘇地域では、県普及指導協力委員・農業経営同友会のメンバーが構成員となり、阿蘇農業同士会を組織しています。本会は、会員相互間の連携と資質の向上を図り、担い手育成や新技術の普及等にも努める等、地域農業の発展に寄与することを目的に活動を行っています。
当日は、総会に先立ち県普及指導協力委員として長年研修生の育成にご尽力いただいた堀川千博様・ミサ子様が、令和7年度で退会されること、熊本県知事より感謝状が贈呈されることを報告しました。総会では、2議案が審議され、全て議案通り承認されました。その後、議長から、今後の同士会の運営について「今後もより一層魅力がある会にしていきたい」との発言や、農業経営同友会理事から県同友会での活動の中から「AIを活用した新たな取り組み」など今後の阿蘇農業の未来を見据えた発表があるなど、盛会の内に終えることができました。
また、総会終了後、阿蘇管内の令和7年度農業コンクール受賞者の紹介を行い、受賞者より受賞のコメントをいただきました。また、新たに2名が入会され同会も更に盛り上がりが期待されます。
当課では、今後も研修会等を開催するなど同会の有意義な活動となるよう支援して参ります。

2026年7月

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阿蘇五岳を背に、一列に並んで田植え

「阿蘇水掛の棚田」で田植え

「阿蘇水掛の棚田」(阿蘇市)は、高齢化や後継者不足により荒廃していた棚田を公益財団法人「肥後の水とみどりの愛護基金」が再生し、平成23年から管理されています。当基金は、米作りを通じて地下水と景観を守る活動に取り組まれており、通算16回目を迎える今年の田植えは5月8日から6日間にわたり行われ、県内企業16社から社員ら944人の参加がありました。
松嶋阿蘇市長、深川農林水産部長も参加された5月9日は好天に恵まれ、子供達を含む参加者は、棚田に入って横一列に並び、田植え紐に沿って、泥にまみれながら苗を手植えしました。
10月には、田植え同様、多くの人が参加して稲刈りが行われる予定です。
当課としても、今後も基金の活動に賛同し、協力していきます。

2026年7月

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収穫間近のホームランスタ―メロン (5月25日、南阿蘇村両併)
出荷査定会と初出荷のメロン (5月29日、JA南部野菜センタ―)

令和8年産夏秋野菜の出荷開始 ~特色ある品目部会の生産活動支援②~

阿蘇地域では現在も数地区で春メロンの生産が行われています。中でも、南阿蘇村(旧白水村管内)では、標高400m地帯を中心に、生産農家6名でJA阿蘇「白水メロン部会」を組織し、約1.4haの規模で特色あるノーネット系メロン「ホームランスター」を栽培しています。
春の冷え込みが厳しい阿蘇地域の作型は、苗の定植が十分温度が確保できる3月上旬となり、県内平坦部の主産地よりも遅いスタートとなります。4月中旬から交配が始まりますが、全農家1蔓1果穫りで統一(1株2~3果穫り)し、ボリューム感のあるメロンづくりに取り組んでいます。本年産は、生育前半の夜間の冷え込みが厳しい日があり、生産農家にとっては今一つの感もあったようですが、巡回の限りでは、草勢・果実揃いともに良好で、病害虫被害もみられず、前年より平準化した出来映えの印象がありました。
5月29日には、令和8年産の初出荷を迎え、同日にJA集荷場で出荷査定会が開催されました。交配後約45日をほ場で過ごした果実は、収穫前の晴天と山間地ならではの日温度較差も相まって、全て15度以上の高糖度を有しており、“大きくて甘い”ことを満たしています。出荷は5月末から半月程度と限られますが、2kg以上の大玉は「場外ホームランメロン」と称して、規格品と区別して販売されます。

2026年7月

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新規参入を目指す農業研修生への巡回指導を開始

阿蘇地域は、農業に新規参入される方々から高い人気を誇る地域です。これまで農業師匠のもとで研修し、就農された方は平成28年度の創設時から数えて57名に上ります。農業師匠制度は阿蘇地域独自の研修制度で研修生の知識・技術の習得・経営基盤の確立に寄与しており、創設以来多くの研修生の就農への後押しを進めてまいりました。
このような中、令和8年5月28日に阿蘇市内の農業師匠のもとで研修を行っている研修生等を対象に、JA阿蘇・阿蘇市・地域就農支援アドバイザー・日本政策金融公庫および阿蘇農業普及・振興課で巡回指導を行いました。
当日は、農業師匠・研修生の圃場7か所を巡回し、現地での栽培管理や研修内容・就農準備等について現在の状況等の聞き取りを行いました。  
巡回先では農業師匠の指導のもと、研修生が精力的に作業をしながら汗を流しており、数年後の新規就農に向けて栽培技術はもとよりハウスの建て方や溝堀りなどあらゆる課題に対応できる幅広い技術を磨かれていました。
また当日は、農業師匠の高齢化に伴い新たな若い農業師匠候補者の検討を行いました。現在66名の農業師匠の登録がありますが、今後も安定的に研修生の受け入れができるよう関係機関で協議を行い、アスパラガスで3名の候補者を選出しました。
当課では、今後も担い手の確保・育成に向けた取り組みを継続し、新規就農者から選ばれる産地づくりを進めてまいります。

2026年7月

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農業大学校派遣研修の受け入れ

県立農業大学校では、農業についての理解を深めることや、就農等に必要な技術、技量、理念等を取得し、希望する進路実現につなげることを目的に、県内各地の先進的農家における派遣研修を毎年実施しています。阿蘇地域でも、地域の先進農家等にご協力いただき、1年生の農家派遣研修(5日間)と2年生の派遣研修(12日間)の受け入れを行いました。
1年生は5月18日から5月23日まで、5件の農家に8名が派遣されました。宿泊を伴う農家での研修が初めての者が多く、戸惑いもあったようですが、農業に携わる皆さんの理念に触れながら、しっかりと実習を学んでいました。
2年生は5月25日から6月5日まで、農家派遣研修として1件の農家に1名、インターンシップとして農業法人に1名、農業団体に1名がそれぞれ派遣されました。2年生にとっては3回目となる研修でしたが、学内では経験できない多くの作業や人との触れ合いを体験させていただきました。
ある受入れ農家からは、「今回の経験を、少しでも今後の人生の中で生かしてもらえたらうれしい。」との言葉をいただきました。
農業普及・振興課では、今後も農業大学校と連携しながら、地域農業の人材育成に取り組んでいきます。

2026年7月

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部会長へ質問する学生
当課からの説明

農業大学校でトルコギキョウ新規就農者を勧誘!

阿蘇地域では冷涼な気候を活かして31戸、約9.3haでトルコギキョウが栽培されており県内一の栽培面積を誇ります。しかし、そのうち最も栽培面積が大きいJA阿蘇南阿蘇花卉部会では、ここ数年、新規就農者がいないことに加え、今後は高齢化による栽培面積の減少が危惧されており、新規就農者の確保が課題でした。
そこで、5月13日に、県立農業大学校の花きコース2年生及び野菜コース1年生を対象に、トルコギキョウ新規就農者確保に向けた説明会を当部会で初めて実施しました。
当日は、まず当部会の部会長から南阿蘇でのトルコギキョウ経営の実情や魅力、就農の経緯等を説明していただきました。次に、農業普及・振興課から行政(国、県、南阿蘇村)の新規就農に対する支援や研修受け入れ態勢のほか、トルコギキョウ経営の補完品目としても栽培される湿地性カラーの魅力について説明しました。
説明後には学生から複数の質問があり、「花き経営のリアルな話を聞くことができ、とても参考になった」、「将来の進路を考えるきっかけになった」といった声が聞かれました。また、学生の一人は、後日、部会長の話を詳しく聞きに行くなど、次につながる動きもありました。
今後も、本取組みが当部会の部会活動として定着できるよう支援していきます。

2026年6月

阿蘇地域の牧野において広域放牧始まる

畜産経営における飼料コストの削減や草原の維持による観光資源の価値向上のため、阿蘇地域の牧野では、地域外からの肉用繁殖雌牛を受け入れる広域放牧を推進しています。
4月24日に、熊本県畜産農業協同組合が狩尾牧野と跡ケ瀬牧野において広域放牧の入牧式を開催しました。狩尾牧野では宇城・鹿本・玉名地域、跡ケ瀬牧野では熊本市・菊池地域の牛を受け入れており、今年度はそれぞれ15戸233頭、6戸145頭の放牧が予定されています。
入牧式当日は牧野全体に霧がかかり視界不良であったため、牛の発見が困難になるとともに滑落事故の懸念もあることから、放牧時のリスクを改めて感じたところでした。
また、4月28日には当課主催で、JA菊池と木落牧野の広域放牧に関する打ち合わせを開催し、5月中旬から開始される広域放牧に向けた連絡体制の確認や意見交換を行いました。城北家畜保健衛生所から放牧時における牛伝染性リンパ腫の感染対策が紹介され、生産者の関心が集まりました。
阿蘇地域の牧野における放牧頭数は、畜産農家の減少等により年々減少しております。そこで、当課では、広域放牧の拡大や新たな担い手への放牧を推進しており、省力かつ安全な放牧管理ができるよう、ICT技術を活用した放牧の実証や危険場所の囲い込みなどの事故防止対策等を取り組んで参ります。

2026年5月

研修会の様子
現地視察の様子

地域営農法人先進地視察研修の開催

阿蘇地域では平成27年度から地域営農法人の設立が進み、現在、20の地域営農法人が活動しています。農業・農村地域の高齢化や担い手不足が進む中、地域営農法人に対する期待は大きいが、今後は法人構成員・役員自身の高齢化が進み、法人の運営・経営に携わる人材育成が大きな課題になると考えられます。
そこで、地域営農法人の課題解決や安定的な運営に資するため、3月5日に先進地視察研修を開催したところ、法人や関係機関等から42名の参加がありました。
研修会では、大分県豊後大野市に訪問し、農事組合法人グリーン法人中野の代表理事である和田梢氏から「法人間連携の取り組み」をテーマに講演いただきました。グリーン法人中野では現状の面積では収益に限界があり、もっと大規模に経費削減できないかと考え、関係機関の協力を得ながら法人間連携について協議を始められていました。法人の内部情報の共有及び、畦畔草刈りの省力化、機械の共同購入等の取組内容や苦慮した点等を説明いただき、参加者から経営体制に関する多くの質問が挙がり、「連携に対する具体的なイメージを持つことができた」と好評でした。
また、当課からは、各法人から関心が高かった基盤整備や機械導入等の各種補助事業及び、乾田直播実証試験の結果について情報提供を行いました。
今後も、地域営農法人の課題解決や経営安定に向け、関係機関と連携して、引き続き支援して参ります。

2026年5月

大豆展示ほの成績検討会を開催 ~収量・品質向上と安定生産を目指して~ 

阿蘇地域では地域営農法人の経営安定化に向けて大豆の作付けを推進しており、現在は阿蘇市を中心に約110haで栽培されています。しかし、収量は県平均の約半分と低く、安定生産の確立が課題となっています。このため当課では、JAや高原農業研究所と連携し、収量・品質向上に向けた技術等の検討を進め、令和7年度は①新品種「そらみのり」の地域適応性、②収量向上が期待される「摘心技術」について検討しました。これらの結果に加え、令和7年産大豆の生産状況や研究成果の共有を目的として、3月4日に成績検討会を開催しました。
取り組み結果として、①新品種「そらみのり」は既存品種「フクユタカ」と比較して約3割の多収となり、品質面でも良好な結果が得られました。一方、②摘心技術については、「フクユタカ」では摘心区で約1割の増収が確認されたものの、「そらみのり」では収量向上効果は認められませんでした。また、摘心機導入の費用対効果の検証では、一定条件のもと、10a当たり2%の増収が確保できれば、10a分の導入コストを回収できることが明らかとなりました。
参加者からは「実収でもそらみのりの方が収量が良かった」「収量が上がるのであれば摘心機導入のメリットもある」といった意見が寄せられた他、次年度の栽培に向けた意見交換も行われ、大変有意義な検討会となりました。
今後も、大豆の安定生産技術の確立に向けて、地域営農法人や関係機関と連携しながら支援を継続していきます。

2026年4月

牧野の新たな担い手確保に向けた取り組み ~牧野組合長への聞き取り調査~

阿蘇地域では、広大な草原を活用した放牧が行われてきましたが、近年、畜産農家の高齢化や放牧利用農家が減少傾向で推移しています。また、牧野組合は150程度存在しますが、現在放牧を中止している牧野も多く、今後、牧野の維持管理をしていく担い手の確保・育成が喫緊の課題となっています。
今年度はまず牧野組合の実情を把握するため、畜産課が実施する「R7阿蘇地域放牧・採草地調査(R6実績)」に、「新たな担い手の受入意向」の質問項目を追加し調査を実施しました。調査結果は、149牧野組合のうち、放牧を実施している牧野は89牧野であり、組合員以外でも放牧取組者を受け入れる意向のある牧野組合が15牧野あることがわかりました。そこで、この15牧野の組合長に対して、牧野組合の現状や今後の受入条件などについて聞き取りを実施しました。組合長からは「新規の方も組合員になって、同条件で放牧してもらっても構わない」、「共に作業し、牧野を利用してくれる人材を是非受け入れたい」等、今後も牧野を維持・運営していくために前向きな声が聞かれました。
当課では、阿蘇地域世界農業遺産推進協会と連携し、牧野の維持・管理ができる担い手人材を確保するため、畜産関係機関が連携した支援体制を整備し、今年度4月から新規就農者の募集を開始しました。今後は、SNS等を活用し、放牧により新規就農を目指す県内外の方々に向けて情報を発信し、1人でも多くの担い手確保ができるよう取組みを継続していきます。

2026年4月

令和8年産初選果(2月24日)
栽培管理講習会 (2月27日、JA・阿蘇南中央支所)

令和8年産アスパラガスの出荷始まる ~JA阿蘇アスパラ部会の活動~

阿蘇地域では中部地区(阿蘇市)を中心に、全域でアスパラガスが栽培されており、令和8年産の出荷が2月24日からスタートしました。管内の生産・出荷のほとんどを占めるのは、JA阿蘇「アスパラ部会」(正式名称)で、本年産は生産者数92名(作付面積31ha超)体制で800tの出荷を計画しています。
作型は、基本的には他産地同様ハウス半促成2期どり(春どり・夏秋どり)ですが、平坦地の春どり前進化傾向に対し、低温・残寒が危惧される阿蘇地域では、ハウス内温度が確保できるタイミングを慎重に見定めた上で当該年産のハウスの保温を行います。管内各地区の農家は、自分のほ場の標高他立地条件と年次気象を十分に勘案した上で、2月中旬以降3月下旬までの間に順次保温を開始し、保温開始後2~3週間で春芽の収穫・出荷が始まります。
また、2月27日は中北部、南部地区2カ所に分けて恒例の栽培管理講習会が開催され、農業普及・振興課からは保温開始~立茎時期までの栽培管理と病害虫防除について講習を行いました。具体的内容としては、温度管理、立茎の開始時期、高温期の草勢管理、さらに天候を先読みした予防散布による病害の徹底防除等を指導しました。
産地に再導入されて30年余、後継者確保と新規就農者参入により平均年齢40代というアスパラ部会の目標達成に向けて、農業普及・振興課は支援していきます。

2026年4月

検討会の様子
作業時間の削減

水稲乾田直播で作業時間を20%以上削減!

阿蘇地域では、作業が集中する春作業(育苗、代かき等)の労力軽減が課題となる中、当課では株式会社クボタと連携して、「振動ローラ式乾田直播技術」による稲作の省力化・低コスト栽培の実証試験を行いました。本方式での乾田直播は、管内では初めての取組みであったことから、開発元である九州沖縄農業研究センターに助言を得ながら調査を進めました。
試験結果をまとめ、2月6日に、関係機関を参集して、成績検討会を行いました。乾田直播栽培では育苗や田植え等の作業が省略されたことで、移植栽培と比較して、10a当たりの延べ作業時間が約26%削減されました。さらに、坪刈り収量679kg/10aとなり、品質は1等相当に格付けされ、収量・品質ともに移植栽培同等の良好な結果となりました。委託農家からは「育苗が省略されて作業が非常に楽になった」や「令和8年産からは約10haまで拡大したい」などの意見をいただき、高い評価が得られました。また、管内の他の生産者からも「乾田直播技術に興味がある」との声が多くあり、本技術に対する期待の大きさを感じました。
検討会では、九州内でも平均気温が低い阿蘇地域での播種適期の早期確立が課題に挙げられ、来年度は試験ヵ所を増やして調査を実施します。今後、管内での技術確立及び普及定着により、効率的で安定的な生産による所得向上につなげて参ります。

2026年4月

ドローンを飛ばしている様子
ドローンからの撮影画像

普及活動強化を図るドローン研修会の実施

スマート農業の展開が農業分野で不可欠となっていますが、普及指導員がスマート機器の操作を習得する機会は多くありません。そのため今回、当課に配備されているドローンでの操作方法を職員全員が習得し、業務における写真撮影やデータ収集を通じて、普及活動や調査研究に活用できるスキルを身につけることを目的として研修会を実施しました。研修当日は、まず資料に基づき操作方法の説明を行い、その後、2台のドローンを使用した実地演習を行いました。参加者は3班に分かれ、各班が交代で約30分間の演習を行うことで、参加者全員がドローンの操作を体験し、基本的な操縦手順を確実に習得することができました。演習では離着陸や簡易的な撮影操作など、現場で求められる基本動作を重点的に練習しました。
少人数制で個別に操作方法を説明することができたことや、参加者同士が操作のポイントを共有しやすい環境が整ったことで、班内での活発な情報交換が行われ、学習効果が高まりました。
今回の研修で習得した操作スキルを今後の普及活動や調査研究に活かすことで、現場での調査精度が向上するだけでなく、地域を俯瞰的に見つめることで新たな課題発見等にも繋がることが期待されます。これにより、業務の効率化と精度向上を進め、普及活動の高度化を図っていきます。

2026年3月

インタビューの様子
うしみる(首輪)を装着した牛

阿蘇地域で進む放牧ICTの活用について

阿蘇地域では、広大な草原を活用した放牧が古くから営まれてきました。しかし近年、担い手不足や管理労力の増大が深刻化しており、放牧管理の効率化が大きな課題となっています。こうした状況を受け、ICT技術を活用した新たな放牧管理手法が注目されています。
本年度は、阿蘇地域世界農業遺産推進協会と協力し、当該地域の5つの牧野において、ICT機器「うしみる」を試験的に導入しました。「うしみる」は、牛の位置情報をリアルタイムで把握できるツールで、広大な牧野を抱える阿蘇地域において、見回り作業の効率化や放牧事故の防止に寄与することが期待されています。
12月には、導入牧野を対象に、ICT機器メーカーと連携してアンケート調査を実施し、放牧ICTの利用実態や課題、今後の展望について把握を行いました。調査では、「位置確認の手間が減った」「見回りの負担が軽減した」といった効果が報告される一方で、通信環境の不安定さや機器コストなど、試験導入ならではの課題も明らかになりました。
これらの結果を踏まえ、当課では今後も各メーカーや関係機関と協力し、技術開発の促進や支援体制の充実を図ることで、放牧ICTのさらなる普及に向けた取り組みを進めていきます。

2026年3月

スズナ(右)・スズシロ(左)栽培
春の七草(パック売り)

七草の出荷作業が最盛期を迎えています

1月7日は無病長寿を願い縁起物の野菜を食する人日の節句とされる、いわゆる「春の七草」の日です。春の七草は「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」で知られ、栄養価も高いことから今日ではお正月の御馳走の後に健康食をいただいて胃腸を休めるという意味でも広く親しまれています。
阿蘇地域の北部に位置する小国郷では、生産者4名が150aで七草を栽培しており、R7年産は約75,000パックを県内のスーパーや福岡への出荷を予定しています。各品目は9月上旬以降に播種され、12月22日から収穫作業や洗浄・葉根の切り落とし等の出荷準備が行われます。収穫からパック詰めまでの作業は約15~20名で行われ、地域間で声を掛け合いながら1月7日の食卓に七草を提供できるよう準備が進められています。
小国郷地域は七草の栽培において先駆的な地域である一方で、収穫後から出荷時期までの品質保持や担い手確保が課題となっています。県内屈指の七草栽培地域として、当課は今後も七草の安定生産と産地維持に向けてJA阿蘇と連携し、支援して参ります。

2026年3月

意見発表の様子
クラブ員集合写真

令和7年度阿蘇地方青年農業者会議を開催

阿蘇地方青年農業者クラブでは、クラブ員が日頃の活動成果を発表・共有することで、資質向上と課題解決の方向性を見出すことを目的とし、12月19日に「令和7年度阿蘇地方青年農業者会議」を開催しました。これまで当課は、各クラブ員に担当者を配置し、経営上の課題の抽出や解決に向けた取組み、スライド作成や発表方法等について伴走支援を行ってきました。また、複数回にわたり実施した発表練習では、クラブ員同士が互いの発表を確認しながら意見を出し合う等、発表内容の充実を図ってきました。その結果、今年度は意見発表の部1名、プロジェクト発表の部4名、地域活動発表の部1名の計6名が発表を行いました。
当日は阿蘇農業同志会会長や関係機関担当者など9名が審査を担当し、意見発表及びプロジェクト発表の最優秀者(各1名)に秀賞が授与されました。併せて、2月18日に開催される県大会への発表者全員の推戴が決定しました。審査講評では「発表内容についてよく整理できており、発表態度等もとても良かった」といった評価の他、地域との関わりをより意識した視点を盛り込むことで一層内容が深まるとのコメントや、資料の構成・表現を工夫するための具体的な助言もいただきました。
県大会ではより良い発表ができるよう、引き続きクラブ員と当課が一体となって発表内容の完成度向上を図ります。今後も、農業普及・振興課全体で4Hクラブ員の成長を後押しする体制づくりを進めて参ります。

2026年3月

12/8 南部地域の現地研修
12/16 北部地域の現地研修

地域営農法人の地域別連携会議を開催

阿蘇地域では、平成27年から地域営農法人の設立が進み、早い法人は設立から10年が経過しています。今後は法人役員や構成員の高齢化に伴い、法人を担うリーダー確保や人材育成が大きな課題になると考えられます。また、農業上の様々な課題に対し、農地の立地条件が近い法人はそれらの傾向も類似していると考えられます。
そこで、昨年度に引き続き、南部地域と北部地域の地域営農法人について、法人の抱える課題の共有や解決に向けた意見交換を行うため、それぞれ12月8日と12月16日に地域別連携会議を開催しました。
会議では、事前に回収したアンケート調査の集計結果を農業普及・振興課から説明したあと、各法人がそれぞれの回答について背景や現況を踏まえ解説しました。また、今回は新たに現地研修を設け、各地域1法人の活動状況や施設・機械の整備状況等について視察しました。参加者からは補助事業に関する行政への要望や、労働力確保に関する他法人の取り組みなどについて意見が交わされました。
今回の会議に関する感想を、くまもと水土里GISを用いたQRコードより回答してもらったところ、北部地域で90%以上、南部地域で60%以上が良かった・少し良かったとの評価を得ました。また、その場で結果をスクリーンに映し共有することができ、今後のアンケートはこの方式で良いとの回答が70%以上となりました。
今回の会議を踏まえ、来年度も地域別連携会議について内容を検討して開催し、関係機関とともに法人間の連携強化に向けて取り組んで参ります。

2026年2月

第1回目研修8/29 田んぼダム用排水桝の説明(農地整備課)
第2回目研修11/14 放牧ICTの説明(農業普及・振興課) 第2回目研修11/14

農林部3課合同での現地研修会の開催

現在の農業情勢は、高齢化・担い手不足、耕作放棄地の増加といった課題に直面する一方、規模拡大と経営効率化を図るため基盤整備やスマート農業技術の導入が進められています。当局農林部では、地域が抱える課題について農林部3課全職員が情報を共有するため、今年度は3回(9テーマ)の現地研修会を開催します。
11月14日には2回目の研修会を実施し、当課からは、ICTを活用した放牧看視システム「うしみる」について、産山村下平川牧野にてシステムの概要及び阿蘇地域の放牧状況について説明しました。職員からは金額面や導入事例に対する活発な質疑がありました。
林務課からは産山村の林地内にて「人工林の管理・伐採状況」について、農地整備課からは大蘇ダムの現地にて「大蘇ダムの現状及び今後の見通し」についての説明がありました。
この研修会は、他課職員が滅多に足を運ぶことがない他分野の現地を視察でき、阿蘇地域の農林業が抱える現状、課題及び各課の取組みをより深く理解するための一助となっています。また、他課とつながりをつくることで、連携が必要な際、相談がしやすい環境づくりにも繋がっています。次回は、2月を予定しています。

2026年2月

出店の様子
会場の様子

阿蘇地域世界農業遺産フェアにおける阿蘇産農畜産物のPR

阿蘇地域では、長年にわたり草資源を循環的に利用し、持続的な農業が展開されてきた結果、世界最大級のカルデラに大草原が広がり、多くの動植物が生育・生息しています。これが世界に高く評価され、2013年に国際連合食糧農業機関から世界農業遺産の認定を受けました。
認定後は、当課に阿蘇地域世界農業遺産推進協会事務局が設置され、各種補助事業や4部会による活動、イベント企画・実施など、様々な取組みを積極的に実施しています。
今回、阿蘇地域世界農業遺産をより多くの方に認知してもらい、阿蘇産農林畜産物の付加価値向上を図るため、10月25日(土)~26日(日)の2日間、阿蘇市内牧にある阿蘇体育館で「阿蘇地域世界農業遺産フェア」を開催しました。
イベントでは、当協会の補助事業を活用し商品開発をされた事業者や阿蘇4HC、地元商工会等に呼びかけ、阿蘇地域の食材や商品を数多く集めました。
初めての開催だったものの、阿蘇地域の価値や現状を学べる世界農業遺産クイズのブースを設置し、併せてスタンプラリーも実施したことで多くの方に楽しんでもらえるイベントとなりました。
来年度以降は、イベント規模を拡大させ、地域に根付いたイベントにつなげてまいります。

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