2026年のエリア普及現地情報

2026年8月

new

耐暑性新品種「ムーンライト」の根域調査を実施 ~猛暑に負けないカスミソウの安定生産に向けてVol.1~

日本一の栽培面積・生産量を誇る本県の宿根カスミソウにおいて、宇城地域は他産地とは異なり主茎を収穫した後に、側枝も収穫することで、県下最大の出荷量・販売額を誇っています。
この中で、宿根カスミソウでも、近年の夏秋期における高温の影響により、8月上旬から9月上旬に定植する作型において、定植後の活着不良や根痛みに起因する立枯れの発生や生育遅延に加え、枝の発生不良による収量の減少が課題となっています。
このため、昨年度から耐暑性新品種「ムーンライト」の導入に向けた試作を「JA熊本うき花倶楽部」と行っています。この一環として、6月9日に、品種特性の把握のため、宇城市三角町の圃場において、生産者・JA・農業革新支援センターと連携し、収穫終了後の根域調査を実施しました。調査の結果、「ムーンライト」は、既存2品種と比較して根が太く、より深く土壌へ伸長しており、活着不良の改善に向けた効果が期待されることが分かりました。試作した生産者からも、「立ち枯れもなく、品質・収量も既存品種と遜色ない」との意見がありました。
宇城地域では、今年度「ムーンライト」の拡大栽培試験や実需者との意見交換を計画しており、当課では、引き続き関係機関と連携して、新品種の導入・技術確立を図りながら、異常気象に負けない宿根カスミソウの安定生産を支援していきます。

2026年8月

new
栽培講習会の様子
令和7年度の展示ほ設置の様子

昨年度のショウガにおける高温対策試験結果を報告! ~高温化に負けない産地力の強化に向けて~

本県のショウガは全国第2位の生産量を誇り、中山間地域の「稼げる作物」の代表
的な存在です。特に宇城地域は、県内の栽培面積・生産量の5割以上を占める県内トップの産地ですが、近年は夏秋期の高温の影響により、収量・品質の低下が問題となっており、特に令和6年度は反収が平年の半分近くまで落ち込む結果となりました。
このため、昨年度から「宇城地域野菜の高温化対策会議」を設置し、ショウガでは遮光資材を展張する試験を開始しており、6月4日に開催されたJA熊本うきショウガ専門部会の講習会でその結果報告を行いました。当課からは、①葉焼けや生育不良も少なく、塊茎の肥大も良好で、遮光資材が有効だったこと、②今年度の試験では、遮光資材に加えて、BS(バイオスティミュラント)資材(※)の効果検証を行うこと、について説明を行いました。
生産者からは、「高温化で年々栽培条件が厳しくなっている。」「遮熱資材やBS資材の効果を詳しく知りたい。」などの声があがりました。このため、今年度の展示ほの結果についても、取りまとめ次第、生産者へ説明・周知する予定です。
当課では、今後も「高温化対策」に地域一体となって取組み、効果的な高温対策を早期に確立しながら、生産者の不安の解消と産地の安定生産に取組んでいきます。

※BS資材…植物や土壌に作用して植物の生理機能を高め、成長促進や環境ストレス耐性を向上させる農業資材

2026年8月

new
第1回新規就農者確保・育成対策会議

「第1回新規就農者確保・育成対策会議」を開催 ~安心して就農できる環境づくりを目指して~

宇城地域でも、担い手の安定した確保が喫緊の課題となっており、新規就農者の定着とともに、地域全体で就農者を育成する仕組みづくりが重要となっています。このため、関係機関で現状を共有し、担い手対策を検討するため、6月25日に今年度第1回目となる「新規就農者確保・育成対策会議」を開催しました。
今回は、特に新規就農相談会への参加に加え、新たに体験バスツアーの実施について話し合いを行いました。バスツアーは、当地域では初の試みですが、開催日・見学内容等を検討する中で、「地域のアピールポイントが重要」「就農する際の施設や農地を照会できる仕組みづくりが必要」等の意見が挙がりました。
当課では現在、新規就農者のハウス整備等の初期投資を少しでも軽減できる仕組みづくりのため、農業委員会の協力のもと、継承できる遊休ハウス調査を行っています。昨年度は11件の遊休施設があり、うち1件については、直前まで新規就農者へのマッチングが進んだところです。今年度も引き続き調査を行いながら、就農者に紹介可能なデータベースを構築し、安心して就農できる環境・体制整備を進めていきます。
また、会議では、新規就農者へのフォローアップや先輩農家との交流会等の今後の活動を共有し、様々な意見が飛び交い、関係機関の機運醸成も図ることができました。
当課では、会議で得られた意見等をもとに、引き続き、関係機関と連携し、地域全体で新規就農者を確保・育成する仕組みづくりに取組んでいきます。

2026年7月

new

~猛暑に負けない!野菜産地の育成・強化(R8:Vol.1)~ 「宇城地域野菜の高温化対策会議」を開催

宇城地域では、野菜の高温化対策に迅速に取り組むため、昨年4月に「宇城地域野菜の高温化対策会議」を立ち上げましたが、第2回目となる対策会議を関係者26名(生産者代表7名を含む)が出席して、5月21日に開催しました。
対策会議では、当課から、令和7年度の活動実績や展示ほの結果(7品目)、令和8年度事業計画に加え、青パパイヤの導入推進の取組みについて説明を行いました。
参加した生産者からは、「高温下でも花芽分化が安定するイチゴ品種を育成してほしい。」「トマトでは夏場に蜂が飛ばないため手交配を行っており、着花不良が見られる。単為結果性品種があるとよい。」「アスパラガスでは、秋の高温により茎葉から根への転流が少なく、年々春芽の収量が減少している。」「資材高騰によるコスト高対策についても、この会議で検討したい。」など、活発な意見・要望の発言がありました。
本年度は、プロジェクトチームでトマト・メロンのLED誘引駆除機によるコナジラミ防除、イチゴ育苗期の遮熱資材利用や株冷処理による花芽分化安定化、ショウガの遮熱資材による高温化抑制、青パパイヤの省力除草技術・販路拡大など様々な対策の検討を行う予定です。対策会議で出された意見を参考に、今後も「高温化対策」に地域一体となって取組み、宇城地域野菜の生産安定と産地力の強化につなげていきます。

2026年7月

new
会議の様子
宇城地域の取り決め事項

宇城地域「野菜関係病害虫対策会議」の開催 ~「出さない・つながない」対策を再確認~

当課では、5月21日にJAの各品目の部会長、市町、JAなど野菜関係者を参集し、宇城野菜の病害虫の重点対策を話し合う「野菜病害虫対策会議」を開催しました。
本会議は、トマト黄化葉巻病が本県で確認されて以降、地域でのまん延を防止するため、平成15年から毎年開催しています。今年産は猛暑の影響もあり、タバココナジラミの発生が平年より多く、トマト黄化葉巻病の発生が例年に比べて多い傾向となっています。
会議では、今後収穫終了を迎えるトマトを中心に、ウイルスを媒介するコナジラミ類、アザミウマ類の防除対策について協議を行いました。この中で、①栽培終了後のハウス密閉する「出さない対策」、②7月の1ヵ月間はトマトを作付けしない「つながない対策」の2つに重点をおいた防除対策の徹底を関係者全員で申し合わせました。また、県内各地で個体数が増加しているトマトキバガの防除対策の周知・徹底も併せて呼びかけることとしました。
今後、農業普及・振興課では、関係機関と協力して、全生産者の密閉処理の確認調査を行うなど、地域一体となった病害虫対策に取り組み、病害虫から産地を守るきめ細やかな支援を引き続き行っていきます。

2026年7月

new
スイートコーン現地検討会
サンマルクファーム収穫祭

国営基盤整備地区での高収益作物の導入推進(Vol.1) ~水田の裏作導入・高度利用に向けた機運が高まる~

宇城市では、現在、国営緊急農地再編整備事業(令和2年度~令和16年度予定)による基盤整備が進められています。当地区は用排兼用の水路で管理水位が高く、これまでは排水不良のため、水稲の表作のみの作付けが中心でした。このため、区画拡大と一体的に暗渠排水を整備し、水田の汎用化を目指す工事が行われており、当課では整備後の水田をフル活用するため、高度利用に向けた裏作となる小麦やブロッコリーなどの高収益作物の品目選定や栽培技術の確立に取り組んでいます。
5月11日にスイートコーン及び小麦実証ほ場において、農地整備課の主催による現地検討会が開催され、当課から作付け品種や生育状況等について説明を行いました。参加者からは、スイートコーンの詳細なデータや収穫後の水稲への影響、小麦の本格導入に必要な機械等の質問があり、裏作導入に向けた関心の高さがうかがわれました。
また、5月22日には地区内の浅川工区で農業参入した(株)サンマルクファームの小麦収穫祭が開催され、各種メディアで取り上げられるなど、宇城市のPRとともに、今後の面積拡大や地区内での農地の受け皿としての期待や関心も高まっています。
当課では、今後も生まれ変わる水田を活かした新たな品目の産地化や担い手育成の取り組みを推進しながら、「宇城版・水田営農モデルの確立」に取り組んでいきます。

2026年7月

new
宇城の青年農業者
課題設定会議の様子

宇城地方青年農業者クラブ連絡協議会通常総会の開催 ~活動テーマはクラブ員の増員・交流と情報発信~

5月13日に宇城地域振興局において、宇城地方青年農業者クラブ連絡協議会(以下、宇城4Hクラブ)の令和8年度総会が開催されました。総会には、クラブ員・関係者など約30名が参加し、昨年度の活動報告後、新役員を決定し、新規クラブ員紹介が行われ、2名の新クラブ員を迎えて、新年度の新しい一歩を踏み出しました。
今年度の宇城4Hクラブは、①クラブ員の増員に注力する、②農業を楽しく行うためにクラブ員同士の情報交換を積極的に行う、③活動内容を積極的に情報発信し、多くの人に4Hクラブを身近に感じてもらう、の3点を重点目標に掲げ、様々な活動に取り組んでいくことにしています。総会後には、早速、独自に連携を深めている地元の社会福祉協議会からの事業紹介とともに、複雑な課題を抱える相談者への農作業体験などの協力依頼がありました。
また、総会後には、クラブ員の経営力向上と課題解決を目的としたプロジェクト活動の「課題設定会議」を実施しました。会議では、「病害虫や異常気象への対応を知りたい」などの課題が挙げられ、担当普及員が栽培状況を丁寧に聞き取りながら活発な意見交換が行われました。農業普及・振興課では、今後もクラブ活動を力強く支援し、将来の宇城農業の中心を担う農業人材の育成に取り組んでいきます。

2026年6月

研修会の様子1
研修会の様子2

「宇城地域鳥インフルエンザ防疫研修会」を開催 ~GWの職員不在を前に局内の危機管理を徹底~

高病原性鳥インフルエンザが発生した場合、速やかに防疫措置を講じることが極めて重要です。特に、管内で発生した場合は地域対策本部の拠点としても、農林部のみならず、他部局からの応援が必須となります。このため、ゴールデンウィークにはいる前の4月23日(木)に「宇城地域鳥インフルエンザ防疫研修会」を開催しました。
本研修は、宇城地域振興局及び果樹研究所の職員を対象に、毎年人事異動後の年度当初に実施しているものです。今年度も多くの職員に参加してもらうため、午前・午後の2部構成とし、あわせて約70名が受講しました。
研修では、高病原性鳥インフルエンザの発生状況、本県で発生した場合の防疫対応、さらに管内で発生した際の体制図やそれぞれの役割について説明を行い、初動対応の重要性について理解を深めてもらいました。また、県内初の多良木町で発生した豚熱についても触れ、家畜防疫全体としての危機管理意識を共有しました。
出席した職員の約3割が殺処分等の防疫作業に従事した経験がないことから、農業普及・振興課では、万が一の発生時に迅速かつ的確な対応ができるよう、今後もより具体的な実地演習などを実施しながら、初動体制の強化に努めていきます。

2026年6月

生産者への聞取り
柑橘生産安定検討委員会

気象変動に負けない柑橘産地づくり(vol.1)~「宇城地域柑橘生産安定委員会」を新たに設立~

近年、集中豪雨や秋季の高温乾燥など異常気象が常態化し、高品質の柑橘を安定して生産することが年々難しくなっています。宇城地域でも昨年産柑橘は、例年より早い梅雨明けや秋季の高温乾燥の影響で高酸果実が多く、品質の低下が見られました。こうした気象条件の中でも、安定して高品質な果実を生産し、所得向上につなげていくためには、適期に適切なかん水管理を行うことがこれまで以上に重要になります。
そこで、当課とJAで4月に「宇城地域柑橘生産安定検討委員会」新たに立ち上げ、安定生産に向けた取組を推進・強化することになりました。第1回会議では、昨年の厳しい気象条件下でも高品質果実を生産した生産者2名を抽出し、4月16日および20日に①かん水の目的、②量や間隔、③水源の確保状況などの聞取り調査を行いました。その結果を4月23日の第2回会議で協議したところ、両名とも十分な水源を確保し、地域の栽培暦に沿って、計画的にかん水を行っていることが分かりました。
今後は、令和7年産で成績優良な生産者への聞取りをさらに深め、水源が限られる中でも効果的にかん水を行っている事例などについて、調査する予定です。
今年産の柑橘は十分な着花量が確保できているため、高品質果実の生産に向けて重要な年となります。得られた情報を地域で共有しながら、引き続き、関係機関と連携し、地域一体となって「適期かん水」の取組を推進していきます。

2026年6月

摘粒講習会の様子
宇城地域「シャインマスカット」栽培マニュアル

~更なる「シャインマスカット」の産地化に向けて~ ブドウ花穂整形及び摘粒講習会の開催

現在、宇城地域は県内一のブドウ産地で、「巨峰」や「シャインマスカット」など様々なブドウが栽培されています。特に「シャインマスカット」は、宇城市松橋町、不知火町を中心に振興を図っています。本品種は房づくり等の栽培管理において、従来の黒色系品種と異なる点があり、農業普及・振興課ではJAと協力して宇城版栽培マニュアル(R4.3月発行)を作成して、現在、マニュアルの実証に取り組んでいます。
当課ではJAと連携して、3~4月にかけて「JA熊本うきブドウ部会」を対象に、「シャインマスカット」の春先の重要な作業である、花穂整形及び摘粒講習会を地区別(3カ所)で開催しました。
花穂整形は、目標とする房づくりのための調整第1段階で、開花前に花穂を切りつめて房の形を美しく整え、摘粒は房づくり調整第2段階として、果粒の着粒数を制限して果実肥大を促す作業です。この作業はブドウ栽培では最重要の管理で、全体労働時間約3割を占め、生産者はこの1か月程度で10aあたり約3,000房を処理します。
今後は、「シャインマスカット」の価格安定を図るパック用果実(350g:従来の半分)生産や高温対策の傘かけ(袋掛け)管理等の推進に取り組むとともに、収穫前の管理講習会や個別巡回を通して、「シャインマスカット」の高品質生産を進め、更なる産地化に向けて支援を行っていきます。

2026年5月

実証ほの小麦の生育状況(3月2日)
現地検討会(3月2日)

国営基盤整備地区における小麦栽培の推進 ~展示ほを活用した現地検討会を開催~

現在、宇城市の平坦部では、区画整理と用排水を一体的に整備する受益面積777haに及ぶ大規模な国営緊急農地再編整備事業が進められています。令和2年度に採択を受け、令和16年度の完了を目標に着々と工事が進められています。
本事業では、水田の汎用化・高収益作物の導入による農家所得の向上も事業目的にしていますが、当地域の水田は水はけが悪く、水稲裏作の作付けはこれまでほとんどされていませんでした。このため、当課では、先行して区画整理・暗きょ等の整備を今年度終了した浅川・南豊崎工区において、農地整備課等と連携し、小麦の栽培適性や収量性等を調査する展示ほを設置しています。
展示ほの小麦播種は11月19日に行われ、現在も順調に生育していますが、小麦の生育状況を地域の農業者に実際に見てもらい、整備地区の小麦作付けを拡大するため、3月2日に初めての現地検討会を開催しました。検討会には農業者14人と関係機関が集まり、小麦の生育状況や栽培基準、必要な機械等についての説明を行いました。
この工区内では、(株)サンマルクファームも今年から小麦の栽培を開始しており、展示ほの結果も踏まえながら、今後の小麦作付け拡大に向けた栽培技術等についても支援を行っていきます。

2026年5月

就農相談会の様子

「第4回新規就農者確保・育成対策会議」を開催 ~新規就農者確保に向け、来年度の支援策を協議!~

宇城地域では、市町、JA等の関係機関で構成する「宇城地域農業活性化協議会」が主体となって、当課を中心とした新規就農者の確保・育成に向けた支援や取組みを継続的に実施しています。
3月2日には、今年度第4回目となる「新規就農者確保・育成対策会議」を開催し、今年度の振り返りと来年度計画の協議等を行いました。今年度活動の振り返りとして、各機関から新規就農者の支援に係る取組み実績の報告とともに、次年度に向けた課題の共有を図りました。特に、令和7年度に宇城地域として初めて出展した就農相談会では、新規就農に対する支援策だけでなく、移住定住支援や農業法人の雇用情報などを幅広く情報提供していく必要がある、との意見があがりました。
また、来年度については、就農相談会など令和7年度の取組みに加え、就農バスツアーの開催といった新規の取組みを行うことについても意見交換を行い、実施に向けた合意形成と機運醸成を図ることができました。
当課では、令和8年度も関係機関との連携を図りながら、就農しやすい環境の整備とともに、新規就農者の経営支援などの取組みを継続して実施していきます。

2026年4月

講習会の様子(三角2/5)
講習会資料

~猛暑に負けない!野菜産地の育成強化(Vol.9)~ 次年度に向けた「青パパイヤ」栽培講習会を開催

宇城地域では、近年の高温化の中でも作り易い新たな野菜として、熱帯作物の「青パパイヤ」に着目し、JA熊本うきと協力し、4月から試作を行っています。
合計3カ所で展示ほの設置を行い、定植後も順調に成長し、8月末の収穫開始から12月まで長期間の収穫ができました。栽培、販売面も順調に推移し、展示ほの結果から、有望品種や施肥方法が判明し、収量や販売額、労働時間から経営指標も完成しました。11月には、JAと次年度の栽培希望者を募るため、説明会を開催した結果、予想を超える約30名の参加があり、計約500本(約0.7ha)の苗の注文が集まりました。この結果を受け、JAでは次作から野菜の共販品目として取り組む運びとなり、新たに生産者研究会を立ち上げ、栽培及び販売に力を入れていくこととなりました。
2月5日、13日の栽培講習会では、次作のほ場の準備や施肥の方法等について当課から説明を行い、終了後にはJAから作付けの最終確認と併せて、JA出荷の確認がなされましたが、当初の生産者数・生産規模に変化は出ていないとのことでした。
当課では、次年度以降もJA熊本うきと連携して、年々高温化が進む気象条件の中、リスク分散として、経営の一助となるよう、「青パパイヤ」の産地化に向けた生産振興や販路拡大等に取り組んでいきます。

※「青パパイヤ」とは、パパイヤの未熟果実を野菜として食べるもの

2026年4月

合格率・青果率アップに向け、各地でせん定講習会を開催 ~令和8年産の美味しい柑橘生産を目指して~

令和7年産の柑橘は、夏秋期の高温多雨の影響により、着色の遅れとともに、遅くまで果実肥大が進んだことで、低糖傾向となり合格率が低いこと、また、遅くまで病害虫の発生が続いたことで青果率の低下が課題となりました。
このため、JA熊本うき柑橘部会では、2月3日に令和8年産の生産者大会を開催し、合格率と青果率向上に向けた次年度の生産対策について、意識の統一を図りました。高濱部会長からは「宇城の柑橘は『量より質』で評価を築いてきた。異常気象で栽培が難しくなっているが、もう一度原点に返って、高品質の売れる『おいしいもの』を作り上げよう。」と呼びかけられました。
これを受けて、早速、柑橘部会では2月16日から26日に、合計42地区で柑橘せん定講習会を開催しました。講習会では、土壌改良や縮間伐、施肥や防除等の基本管理の徹底に加え、裏年対策としてせん定時期を遅らせ、軽めにすることや日ヤケ対策として葉数を確保するよう技術指導が行われ、当課からは、かん水施設の整備を呼びかけました。また、大口地区では、令和6年に植栽された大規模基盤整備園の施設不知火類の苗木が今年初結果を迎えることもあり、仕立て方などについて活発な意見交換が行われました。
当課では引き続き、かん水や貯水槽の施設整備等、ソフト・ハードを組み合わせながら、猛暑に打ち勝つ・高品質な果実の安定生産を支援していきます。

2026年4月

トマト生産対策会議の様子
高温耐性品種比較試験の様子

~猛暑に負けない!野菜産地の育成強化(Vol.8)~ トマト生産対策会議を開催!

近年、夏秋期の高温化により、特に大玉トマトの抑制栽培において、裂果の発生等による品質・収量の低下が問題となっています。そこで、秋季の着果性・耐裂果性に優れた高温耐性品種を選定するため、今年度から県事業としての新たな展示ほを設置し、JAと連携した、品種比較試験を実施しています。
この中で、今年度の調査結果から、高単価期である秋季に裂果が少なく、可販果の収量が多い有望品種を明らかにし、選定することができました。本品種は、生産者の関心も高く、試作初年目の令和7年産栽培面積(トマト部会丸トマト面積12.6ha)において、すでに導入割合が20%を占め、次作ではさらに増加する見込みです。
このため、2月4日にJAのトマト担当者と当課で生産対策会議を開催し、試験結果の共有と有望品種に適した栽培管理方法について検討を行いました。また、会議で協議した内容を踏まえ、3月5日に開催される栽培講習会では、大玉トマト生産者に試験結果及び品種に適した栽培管理方法について説明を行い、高温耐性品種のさらなる普及と 安定生産につなげていく予定です。
当課では、引き続き、高温化に対する各品目の生産対策に取り組み、猛暑に負けない産地づくりを行っていきます。

2026年4月

就農相談会の様子

~新たな新規就農者の確保に向けて~ 県就農相談会に初めてとなる地域相談ブースを出展

宇城地域では、継続した新規就農者の確保・育成に向けて、これまで市町、JA等の関係機関で構成される「宇城地域農業活性化協議会」を設立し、連携会議を四半期毎に開催しながら、支援体制の強化に取り組んできました。
この中で、これまでは地域内での相談対応といった受け身の対応が主体であったことを改め、より積極的な担い手確保に取組むこととし、2月7日に開催された熊本県農業経営・就農支援センター主催の「熊本県新規就農セミナー&相談会」へ協議会として初の相談ブースを出展しました。
事前に新しく横断幕などの作成も行い、宇城農業のPRとともに相談対応にあたり、当日は合計6組9名の方から具体的な相談がありました。内容は研修希望から経営継承希望まで様々でしたが、国・県の支援策に加えて、市町独自の支援策もその場で確認しながら市町担当者と回答を行い、希望者の求める回答ができ今後に手応えを感じました。なお、相談があった内容については、スムーズな就農支援が実施できるよう、後日開催する連携会議において、関係機関と情報共有を行い、今後の支援の方向性を協議します。
当課では、引き続き関係機関と協力しながら、宇城地域の新規就農者を一人でも増やすことができるよう取組みを継続していきます。

2026年4月

シクラメン贈呈の様子
手入れの説明の様子

花きの鉢物の消費拡大に向けて! ~宇城管内の中学校へシクラメンを初めて贈呈~

1月14日から16日の3日間にかけて、熊本県花き協会宇城支部(事務局:農業普及・振興課)では、管内の市立・町立中学校合計10校に対して、シクラメンの鉢花の贈呈を行いました。
宇城地域は県内有数の花き生産地であり、特にシクラメンは県内一の産出額を誇る品目となっています。今回の贈呈は、地域で育てられた花の魅力を子供達に伝えることで、花きへの親しみを深めてもらうとともに、将来的な消費拡大につなげることを目的とした初の試みとして実施しました。
初日の14日には、生産者が宇城市の三角中学校を訪れ、代表の生徒会へシクラメンを直接手渡しました。また、贈呈の際には、日頃の管理方法や長く楽しむためのポイントなど、栽培のプロならではのアドバイスを伝えるミニ講義があり、生徒達も熱心に耳を傾け、頷くなど、地域の主産業である農業を支える生産者と子供達が直接交流し、学ぶ貴重な機会となりました。
農業普及・振興課では、今後も栽培技術の情報提供や指導に加え、花育・花きの消費拡大に向けた取組みを継続して支援していきます。

2026年4月

現地検討会(R7.8.21)の様子
生産対策検討会(R8.1.9)の様子

シクラメン鉢物農家と次年度対策を協議 ~宇城・上益城で初めての生産対策検討会を開催~

冬を彩るシクラメンは宇城・上益城地域が主産地であり、県内外の市場へ出荷されています。毎年6月~10月には、月1回の現地検討会を6戸の若手生産者が自主開催しており、農業普及・振興課も支援を行っています。近年、シクラメン栽培でも種苗費や資材費の高騰など生産コストが上昇し、生産者の経営を圧迫しています。さらに、令和7年産は病害虫が多発するなど栽培面での問題がありました。このため、生産コストの削減と生産ロスの低減による出荷率向上が課題となっています。
そこで、1月9日に宇城地域振興局において、初めての生産対策検討会を生産者、農業革新支援センター、宇城・上益城農業普及・振興課の計8名で開催しました。農業普及・振興課からは、生産ロスの原因である①生育初期の土壌病害による立枯れ、②秋の開花期のアザミウマ類発生、③10月の乾燥によるダニ発生について、病害虫の特性と防除対策を説明しました。今後の対策について一緒に協議したことで、生産者の意識改善が図られ、視察研修や新規品目の栽培試験など次年度に向けた活動計画についても話し合いが行われました。また、欠席した生産者には後日資料を配布するなど細やかにフォローすることで、両産地が一丸となった取り組みに繋げています。
今回、初めての対策検討会を開催しましたが、生産者からは「1年間を振り返ることができてありがたい」「次作では病害虫防除を徹底したい」などの声が寄せられました。今後とも両地域が連携して花き農家の課題解決に向けた支援を継続していきます。

2026年4月

栽培講習会の様子
遮光資材展張の様子

令和8年産ショウガの栽培講習会を開催! ~高温・豪雨被害に負けない産地維持に向けて~

本県のショウガは全国第2位の生産量を誇り、中山間地の稼げる作物の代表として、特に宇城地域は県内栽培面積・生産量の5割以上を占める県内産地をけん引する重要な地域です。1月10日、令和8年産の植え付けを前に、生産者、JA、農薬・資材メーカー、当課の計70名出席のもと、JA熊本うきショウガ専門部会の栽培講習会が開催されました。
講習会では、JAから土壌分析結果に基づく個別の施肥指導が行われた後、当課から今年度設置した高温対策展示ほの結果について説明を行いました。遮光資材を展張した展示区は、慣行区と比較して気温が平均約3℃低く、高温障害(葉の焼け、地際部の枯れ)の発生率が慣行区の4分の1となり、収量も慣行区より多い結果となりました。展示ほ設置農家からは、「今年は適度な降雨があり、地域全体で昨年よりも高温障害の発生が少なかったものの、年々高温が厳しくなっている。遮光資材の展張を前向きに検討したい。」との声がありました。このため、次年度も高温対策展示ほを設置し、遮熱資材やBS資材の効果をさらに検討する予定です。
また、8月豪雨被害の影響が残る中、連作での面積維持を部会方針として決定しており、高温対策とともに、生産安定と産地力の強化に向けて、関係機関と連携して、きめ細やかな伴走支援を行っていきます。

※BS資材…植物や土壌に作用して植物の生理機能を高め、成長促進や環境ストレス耐性を向上させる農業資材

2026年4月

新規就農者と先輩農業者の意見交換会

「新規就農者激励会及び先輩農業者との交流会」を開催 ~関係者が一体となった就農支援の機運づくり~

新規就農者が減少傾向にある中で、継続して担い手の確保・育成を図るためには、地域全体で新規就農者を受入れ・支援していく体制の重要性が増しています。
このため、1月22日に宇城地域農業活性化協議会(事務局:農業普及・振興課)で、新規就農者激励会と先輩農業者との交流会を初めて同時に開催し、市町やJAのほか、指導農業士、農業経営同友会、青年農業者(4Hクラブ員)等の地域の農業者を含めた約40名の参加がありました。
激励会では、協議会会長の末松宇城市長から激励の挨拶後、新規就農者から、これからの農業に対する意気込みを発言してもらい、JA、地域農業者からも激励の言葉が送られました。また、先輩農業者との交流会では、同友会の中田耕平氏から「土壌肥料の基礎」をテーマに講演いただき、その後、地域や栽培作物を考慮してグループ分けを行い、新規就農者を囲んで、先輩農業者との意見交換会を行いました。関係機関も同席し、新規就農者が抱える技術や経営の課題に先輩農業者から熱心なアドバイスがあり、時間が足りないほど活発な意見交換が行われ、新たな農業者のつながりが生まれました。
当課では、新規就農者の着実な定着に向けて、関係機関と協力しながら、今回のような地域や作物を超えた横のつながりも強化する取組みを継続して行っていきます。

2026年3月

トマト高温耐性品種試食会
コナジラミ類防除対策展示ほでの現地検討

~猛暑に負けない!野菜産地の育成・強化(Vol.7)~ 第3回高温化対策検討会を開催

12月24日に、宇城独自に設置した「宇城地域野菜の高温化対策会議」の第3回プロジェクトチーム検討会を市町、JA、当課職員計19名が出席して開催しました。
会議では、当課から今年度の気温の推移や設置した展示ほの実績について説明後、次年度の設置計画などについて協議を行いました。その後、トマト高温耐性品種6種の食味試験や展示ほ2か所(トマトの高温耐性品種比較・LED誘引駆除機によるコナジラミ防除対策)の試験状況について、現地確認を行いました。
この中で、トマトの高温耐性品種については、既存品種よりも秋の裂果が大幅に少なく、次年度は更に面積の拡大が予想されています。また、ショウガでは、遮光資材の展張により、慣行区よりも高温障害が少なく収量増が図られるなどの効果が確認できました。加えて、耐暑性新品目の青パパイヤでは、栽培技術の実証や収量・収益性が確認でき、次年度から本格的に導入が進む予定です。なお、高温化で発生が増加しているトマト・ウリ類のコナジラミ対策の切り札として、特に次年度は、LED誘引駆除機の検証等にも取り組む計画です。
引き続き、関係機関と連携を密にして、既存品目の高温対策技術の確立・導入や耐暑性品目の検討を進め、宇城地域野菜の生産安定と産地力の強化につなげていきます。

2026年3月

令和7年度宇城地方青年農業者会議の様子
令和7年度宇城地方青年農業者会議の様子

「令和7年度宇城地方青年農業者会議」を開催! ~今年も宇城から全国を目指して~

12月3日、宇城地域振興局において「令和7年度宇城地方青年農業者会議」を開催しました。本会議は、4HC員が自身の営農で生じた疑問や課題について自ら考え、解決策を導き出すことを目的としたプロジェクト活動の成果をお互いに交換する実践的な学びの場です。人前での発表を含め、クラブ員が「自ら考え、行動し、検証する」というプロセスを特に重視して、自身の経営力向上につながるよう取り組んでいます。
今年度は、意見発表1課題、プロジェクト発表3課題の計4課題が発表されました。いずれも我が家の直近の課題を的確に捉え、PDCAサイクルを意識した有意義な内容でクラブ員の成長が感じられました。今回、最優秀賞を受賞した意見発表の田上卓さん、果樹部門の古石恭介さんを筆頭に計4名が2月の県大会に宇城代表として出場します。
今年7月に開催された九州・沖縄青年農業者会議では、昨年度県大会で最優秀賞の今村和弘さんが九州農政局長賞を受賞し、3月に開催される全国大会へ出場することになっています。今回もその勢いに乗れるよう、県大会に向けてさらに発表内容を磨き上げ、九州、そしてその先の全国での活躍をクラブ員一同目指しています。
当課では、今後も青年農業者の主体的な取り組みを全面的に支援しながら、地域農業を担う次世代の担い手の確保・育成に取り組んでいきます。

2026年2月

座学(後方支援体制について)
防疫服着衣演習の様子

宇城地域家畜伝染病防疫演習を開催~支援センターでの一連の流れを再確認~

宇城地域では、鳥インフルエンザ等の家畜伝染病発生時、迅速かつ的確な防疫措置ができるように備えるため、11月5日、宇城市不知火防災拠点センターにおいて、悪性家畜伝染病防疫演習を開催しました。
宇城地域では、防疫演習として毎年「座学+実地演習」を組み合わせており、今年は支援センターの設置・運営について、実際の会場を使用して演習を行いました。  当日は、市町や警察等関係機関を含め約50名の参加があり、座学では、家畜伝染病の発生状況や発生時の防疫対応の流れ、後方支援体制と業務内容の講義を行いました。
その後、隣の不知火体育館へ場所を移し、実際と同じレイアウトで各ゾーンに分け、受入れから送り出しまで運営側の業務の流れと応援者の動線等について確認を行いました。また、宇城保健所の指導の下、防疫服の着脱訓練も併せて実施しました。実際と同じ人と時間の流れを確認しながら訓練することで、運営スタッフとなる職員も、それぞれの役割について、より理解を深めることができました。
開催前日には今シーズン3例目となる新潟県での疑似患畜が確認されており、農業普及・振興課では、今後も万が一の発生に備え、迅速かつ的確な防疫対応ができるよう関係機関と連携して、より一層の体制強化に取り組んでいきます。

2026年2月

ブロッコリー展示ほ   
現地検討会の様子

国営基盤整備地区におけるブロッコリーの推進~水田裏作での新たな営農体系確立に向けて~

現在、宇城市の平坦部では、区画整理と用排水を一体的に整備する受益面積777haに及ぶ大規模な国営緊急農地再編整備事業が進められています。令和2年度に採択を受け、令和16年度の完了を目標に着々と工事が進められており、この中で、最初に着工した浅川工区と南豊崎工区で整備が終わり、今年から水田裏作での栽培が可能となりました。【※工事は通年施工でなく、水稲がない時期の非出水期施工】
本事業では、水田の汎用化と高収益作物の導入による農家所得の向上も事業目的にしていることから、当課では、農地整備課等と連携し、今年度から各工区の排水改良ほ場にブロッコリー(露地野菜)の展示ほを設置しています。
ブロッコリーは、8月豪雨の後も順調に水が引き、ほ場の準備ができたことで、9月上旬と下旬に予定通り定植されました。また、9~10月は猛暑でしたが順調に生育し、9月上旬定植では花蕾の乱れ等があったものの、11月から収穫期を迎えています。
11月7日には農地整備課主催で、初めてとなる現地検討会を開催し、事業地区内の農家約10名が参加するなど、関心の高さがうかがえました。また、3月にはスイートコーンの展示ほも新たに設置する予定です
当課では、国営基盤整備事業を宇城農業の大きな転換点ととらえ、露地野菜の振興と水田裏作の営農を確立する取組みを支援していきます。

エリアカテゴリ